【愛媛酒蔵紀行 二献目】水口酒造
松山を代表する、道後唯一の蔵元
道後商店街から右にそれて石畳の通りを歩くと見えてくる、創業明治28年、道後地区唯一の蔵元、水口酒造。大正6年に建てられ、一昨年に国の重要文化財にも登録された存在感のある主屋がお出迎えしてくれます。
日本酒だけでなく、道後ビールや焼酎も製造していますが、今回は日本酒の蔵にお邪魔しました!
湯上りの一杯を支えるこだわりの酒
伺った時は、ちょうど上撰酒の仕込みの真っただ中。水口酒造さんの一番の特徴は「三段仕込み」という、ゆるやかに変化を与えながらお酒を作っています。今回は、その発酵中の「醪(もろみ)」を工程別に見学です。
こちらが、その醪が入ったタンク。あんまり大きくなさそうに見えますが、実は高さが3m近くもあるとっても深いものなんです!
工程によって発酵具合も全く違うんですよね!写真では全部真っ白になってしまったのが悔やまれますが(笑)、ブクブクしていたのが、表面が泡だらけになって、その後炭酸のようにシュワシュワとなって次第に落ち着いていく。18日ほどのわずかな間にこんなに表情を変えるのか!とビックリしました。でも、その後搾りの工程に入れるのは杜氏さんが毎日つきっきりで温度管理をしてくれているからこそ。部屋のドアを開けるだけでも全然違うんだそうです。
今回特別に、搾る直前の醪を試飲させていただきました!搾る前なのでアルコール度数も高めの約20%、今まさに発酵中の「生きているお酒」。濃厚で、ため息が出てしまうほど美味しかったです!
そうして、熟成した醪は長時間かけてゆっくりゆっくり搾られます。道後温泉の湯上りの一杯はこうして作られているのです。
オススメの一本
仁喜多津 大吟醸酒
全国新酒鑑評会の最高位・金賞を通算7度も受賞した、水口酒造渾身の一本。愛媛・道後で長く愛されているため、酒好きの方へのお土産にもぴったり。酒蔵やオンラインショップなどで購入できるが、イチオシは酒蔵隣の「にきたつ庵」。ぜひ食事とともに水口酒造さんのお酒を存分に楽しんでいただきたいです!
「道後ビール」も有名な水口酒造さん。昨年できたばかりの飛鳥乃温泉の向かいに、オシャレな立ち飲みビアバー「道後麦酒館 別館」もオープン。ますます目が離せません!
[TEL]089-924-6616
[営業時間]8:30~17:00 [休]日・祝日
※休業の場合は本社事務所にて販売可 [URL]http://www.dogobeer.co.jp/index.html
ありがとうございました。
来月もお楽しみに!
たけの
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